BLOG 美術探訪
2025.03.24
時間の概念を表現している日本画家◆千住博◆
以前、家族旅行で大分県にある鯛生金山に行ったところ
5歳になる子供が宝石探し体験を機に鉱物に興味を持ち始めました。
素人ながら調べたところ、日本という土地の性質上、鉱石が採取できるところはほとんどないようです。
本当に小さい鉱石の欠片ですと、福岡県でも探すことができる様でしたので
鉄は熱いうちに打てということわざ通りに、子供の興味があるうちにと探検に出かけました。
私自身も大学時代にフィールドワークをよく経験していたこともあり、親子で楽しく過ごすことができました。
結果はちいさなメノウの欠片が何個かという結果でしたが
自ら調べて見つけ出すという貴重な体験に、子供が大喜びして何よりでした。
何がきっかけで成長するか分からない子供へ、様々な体験ができるといいなと思うこの頃でした。
さて、今回ご紹介するアーティストは世界的に活躍する日本画家、千住博先生です。
国際的に評価される日本画家・千住博とは?作品の魅力と高価買取の可能性
千住博(せんじゅ ひろし)は、伝統的な日本画を基盤としながらも、革新的なアプローチで新たな表現領域を切り拓いた現代日本画家です。
東京藝術大学大学院在学中から注目を集め、現在に至るまで国内外で高く評価されています。
彼の作品は、現代アートとしての斬新さを持ちながらも、日本の伝統的な美意識を深く内包しており
特に欧米の美術界からも支持を受けている点が大きな特徴です。
千住博の作品に共通するテーマ「時間」
千住博はこれまでに、「ビル」「山水」「森」「桜」「崖」など
さまざまなテーマでシリーズ作品を発表してきました。
一見するとこれらは互いに異なるモチーフに見えますが、彼の作品には常に一貫したテーマとして「時間」という概念が流れています。
自然の営みの中にある移ろい、瞬間、永遠といった要素を、独自の視点と技法で描き出しています。
特に代表作として広く知られている「滝」「ウォーターフォール」シリーズでは、そのテーマ性がより強く表れています。
水が流れ落ちる一瞬の動きの中に、時間の永続性や普遍性を込め、鑑賞者に深い静寂と瞑想的な感覚を与える作品に仕上がっています。
光の描写と時間の流れ
千住博作品の魅力のひとつに、「光」の表現があります。
彼は単なる風景や自然描写にとどまらず、朝日や夕暮れ、星空といった時間の流れを象徴する光を、繊細かつ壮大に描き出しています。
このように、彼の作品には視覚的な美しさとともに
時間や自然に対する哲学的なまなざしが込められており、それが多くの鑑賞者の心を惹きつける所以です。
特に、墨や岩絵具を使った伝統的な日本画技法に加え
金箔や銀箔、和紙の風合いを活かした現代的な素材使いも、作品の独特な空気感を生み出す要因となっています。
海外からの評価と美術市場での位置づけ
千住博の作品は、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各国の美術館やコレクターにも高く評価されており
国際的なオークションでも注目を集めています。
1995年にヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人として初めて名誉賞を受賞したことで、世界的な名声を確立しました。
その後も、ホテルのロビー装飾や公共施設への作品提供などを通じて、広く一般に親しまれる存在となっています。
アートの価値としてはもちろん、空間を演出するインテリアアートとしての需要も高く、国内外での人気が継続しています。
買取業者の視点から見る千住博作品の市場価値
美術品買取の現場において、千住博の作品は非常に注目される存在です。
特に「滝」「ウォーターフォール」シリーズはコレクターからの需要が高く
市場に出回れば高値がつきやすい傾向にあります。
サイズや保存状態、発表時期にもよりますが、原画作品は希少価値が高く数百万円単位での査定がされることも珍しくありません。
また、「滝」「ウォーターフォール」以外のシリーズ作品――たとえば「桜」「森」「崖」なども
それぞれに熱心なファンやコレクターが存在し、高価買取の対象となるケースが多いです。
特に、原画作品や額装状態の良いものなどは、査定額に大きく影響します。
千住博作品は「今」が売り時
ミライカ美術は東京店、大阪店、福岡店より千住博先生の作品を買取しております。
千住博の作品は、芸術性だけでなく投資対象としても注目されています。
国内外の評価が確立されているため、中古市場でも安定した需要があり、買取価格が落ちにくいという特徴があります。
特にアート市場が活況を見せる昨今においては、売却を検討されるには絶好のタイミングです。
当店では、千住博作品の査定経験も豊富で、真贋確認を含めた丁寧な査定を行っております。
ご自宅に眠る千住博の作品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。