BLOG 美術探訪
2023.08.17
奇想天外なラッピング師◆クリスト◆
皆さんこんにちは。
ミライカ美術の田中です。
我が家の隅っこに6年前に植えた葡萄があるのですが
今年になると枝も葉も、びっくりする程に伸びてきました。
この時期になると、あっちにもこっちにも葡萄の実が!
40房程なっており1/3は摘果しました。
艶やかな葡萄の実がみるみるうちに大きくなっていくのを見守るのが楽しみです。
今回ご紹介する作家は、クリスト&ジャンヌ=クロードです。
夫のクリストと妻のジャンヌ=クロードの二人で活動している芸術家夫婦です。
84歳で逝去するまで、公共の建造物や自然を「梱包」してしまう
壮大なインスタレーションで世界中を驚かせ続けました。
見慣れたはずの景色が、ある日ラッピングされてしまう事で
観客はいつもと違う風景に驚きます。
そのスケールの大きさと言ったら!圧倒される程です。
そして、それは短期間で撤去されてしまいます。
取り払われてしまう事で、記憶、経験、そして驚きは永遠化されるのです。
驚く事に、二人の芸術は自然の景色に布を敷き詰めたり
橋ごとラッピングしたり規模が巨大化してゆくのですが必要経費は自ら捻出しているのです。
逆に言えば、ドローイングを買う事でこう言ったプロジェクトの一部に関われたのです。
フロリダ州マイアミ、ビスケーン湾の11の島をピンクの布で囲んだ『囲まれた島』
カルフォルニアに1760本の黄色い傘
茨城県に1340本の青い傘を立てる『アンブレラ』
セントラルパークに7500ものゲートを造り
2021年9月には、パリの凱旋門を丸ごと包んでしまうとか!
60年間で20以上のプロジェクトを実現しましたが40近くが実現しなかったのです。
実現したものも、準備に何十年もかけ
茨城県のプロジェクトでは459人の地権者から許可を取り
6000杯ものお茶を飲んだと言います。
開催に至るまでのプロセス等を含めてのストーリーも重要なファクターになるのではないでしょうか。
この活動全てが「芸術とは何か」を問いかけ
ご夫婦の死後もこのアートプロジェクトは進行し
人々の心の中で、永遠に残り続けるのでしょう。
ミライカ美術では東京店・福岡店より
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