BLOG 美術探訪
2020.07.13
Mr.EXPO 岡本太郎先生
皆様こんにちは。ミライカ美術の田中です。
大阪府の吉村知事が今理想のリーダーとして注目されていますね、皆様も気付かれていると思いますが「EXPO2025」と胸にプリントされた紺色のジャンパーをいつも着られています。
あれは何かと言うと2025年開催予定の「大阪・関西万博」をPRする為、胸にプリントされています。実はこの万博は2度目になります。1度目は1970年に大阪府吹田市で日本万国博覧会が開催されました。私は生まれてもいませんので、勿論行ったことも無いのですが、総入場者数は6,421万人と、とてつもない数字です。
今回は、その時の国家的大催事を担ったメインアーティスト、岡本太郎先生をご紹介したいと思います。そう、”芸術は爆発”だという自信に満ちたキャラクターで知られる岡本太郎先生です。1970年、日本の技術力を世界に知らしめた大阪万博。
その万博を成功に導いた最大の要因の一つと言われるのが岡本太郎先生の「太陽の塔」です。建造物の中で唯一残され、地域再開発のシンボルとなっているだけでなく様々なグッズなど広く親しまれ日本に元気を与えています。
その「太陽の塔」は”人類の進歩と調和”がテーマとなった祭典が行われた当時の姿をそのままに、現在も大阪府吹田市にそびえ立っています。
当初、万博プロデューサーの選考は難航を極めました。実行委員会が「協調的ではない」というリスクを覚悟で決断したのが、異端児”岡本太郎先生”を大抜擢し、太郎先生の周囲も「国に協力したと言われると芸術家生命が絶たれる」として断るよう助言しますが、太郎先生は「万博反対の自分がやることこそ面白い」と受諾されます。万博反対なのに引き受けるところが岡本太郎先生らしいですよね。
メインシンボルの太陽の塔は当初は建物内に収まる予定でしたが、高さは約70メートルと巨大になり、結果的に大屋根を貫いてそびえ立ち左右に腕を広げて会場を訪れた人々を出迎えました。塔の頂部には金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」、現在を象徴する正面の「太陽の顔」、過去を象徴する背面の「黒い太陽」という3つの顔を持つ巨像に仕上がりました。
個人的見解ですが、当時の万博は国の威信をかけた国家プロジェクト。メインアーティストとしてその重圧を跳ね除けられたのは、エネルギーと情熱の塊のような岡本太郎先生だったからこそ成しえられたのでしょう。そして圧倒的情熱をかけ手掛けられた太陽の塔は今も多くの国民に愛され、メンテナンスを続けながら保存され、日本の未来を見守ってくれています。
第二回の大阪万博が開催されることが決まり、今、岡本太郎先生の功績が見直され、評価が上がっています。弊社では岡本太郎先生の油彩画・水彩画・版画・立体作品など高価買取致しておりますので、是非お気軽にお問合せ下さいませ。